ドル円159円台後半へ小幅円安、ジャクソンホール控え様子見――ユーロ円・ポンド円も上昇

2026年8月28日の東京外国為替市場では、円が主要通貨に対して小幅に売られました。ドル円は159.744円(前日比+0.254円、+0.16%)、ユーロ円は185.874円(同+0.345円、+0.19%)、ポンド円は216.92円(同+0.470円、+0.22%)と、3通貨ペアそろって円安方向で推移しました。値幅自体は限定的で、方向感を欠いたまま円がじりじりと水準を切り下げる展開でした。

ドル円の底堅さの背景には、前日の米国市場での金利上昇があります。米新規失業保険申請件数が市場予想を上回る強さ(20万3000件)となり、7月の卸売在庫も前月比+1.3%と上振れたことで米長期金利が上昇。加えてクリーブランド連銀のハマック総裁が利上げ支持の姿勢を示し、シカゴ連銀のグールズビー総裁も「インフレが制御下にないこと」への警戒を口にしたと伝わり、ドル買い・円売りが優勢となりました。ホルムズ海峡の原油輸送拡大報道で一時ドルが押される場面もありましたが、下値では買いが入っています。

もっとも、本日はジャクソンホール会議でのウォーシュFRB議長の講演を控え、積極的にポジションを傾けにくい地合いでした。アジア時間は序盤に159.34円付近まで下押しした後、参加者の少なさによる流動性低下もあって159円台半ばでのもみ合いに終始しました。160円という節目が意識されやすい水準であることに加え、7月末に日米の通貨当局が協調して円買い介入を実施したと報じられた経緯もあり、上値では警戒感がくすぶっています。

円側の材料としては、氷見野日銀副総裁が物価上昇リスクを意識する姿勢を示したことが伝わりましたが、円の買い戻しは限定的でした。市場では9月ないし10月の追加利上げ観測が根強い一方、対外直接投資の拡大やデジタル赤字といった構造的な円売り圧力が指摘されており、金融政策観測だけでは円高に振れにくい状況が続いています。

クロス円では、ECBの追加利上げ観測がユーロを支え、ユーロ円は186円手前まで水準を上げました。ポンド円は3通貨ペアの中で上昇率が最も大きく、英国固有の新規材料は乏しかったものの、円売りフローがクロス円に波及した形といえます。

この後は米シカゴ購買部協会景気指数やカナダのGDPなどの指標、そしてジャクソンホールでの発言内容が注目材料となります。夏季で流動性が低下しやすい時期であり、短時間で値が飛ぶ場面も想定されるため、ニュースフローと当局の姿勢を丁寧に確認しておきたいところです。


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