2026年8月12日の為替市場は、ドル円が158.983円と前回(8月11日)比0.253円安(-0.16%)と小幅に円高方向へ振れました。一方、ユーロ円は183.824円、ポンド円は215.054円でいずれも前回とほぼ変わらずの横ばいとなり、クロス円は動意に乏しい一日でした。日本時間夜に米7月消費者物価指数(CPI)の発表が控えていたことから、積極的にポジションを傾けにくい地合いだったとみられます。
ドル円は前日まで159円台前半での小動きが続いていました。心理的節目の160円が視野に入る局面もあった一方、100日移動平均線が160円前後に位置していたことや、政府・日銀による再介入への警戒感が上値を抑える要因として意識されていたと指摘されています。実際、7月30日には本邦当局による円買い介入が観測され、翌31日には米財務省も円買いに動いたことが伝わり、日米が協調介入を実施したと公表されました。以降、相場は「160円が強固な防衛ライン」との見方が広がる展開となっています。ただし市場では、介入のみで基調を変えるのは難しく、日米金利差の縮小につながるファンダメンタルズの変化が必要との声も多く聞かれます。
今回の米7月CPIについて、市場は総合が前年比+3.4%、コアが+2.5%程度と、いずれも前月から伸びが鈍化するとの予想が中心でした。前週に発表された米雇用統計が弱めの内容だったことと合わせ、9月のFOMCで政策金利が据え置かれるとの見方を補強する材料になるとの指摘もありました。もっとも、シカゴ連銀総裁が物価を最大の問題と位置づける発言をしたと伝わるなど、米金融当局内でインフレの粘着性を警戒する声も残っており、発表前後は結果次第で振れやすい環境でした。今回のドル円の小幅な下落は、こうした発表前の持ち高調整やポジション整理の色合いが強かった可能性があります。
ユーロ円とポンド円が横ばいだった背景としては、ドル指数が99.8台で前日終値付近の狭いレンジにとどまり、ユーロドルも1.15ドル台での振幅にとどまったことが挙げられます。また、8月11日が日本の祝日で東京市場の参加者が限られ、円絡みの取引が細ったことも値動きを乏しくした一因と考えられます。ユーロ円は介入後の下げを取り戻し、200日移動平均線付近での推移が続いていると報じられています。
当面は米CPIを受けた米金利の反応、日銀の政策運営を巡る発言、中東情勢に伴う原油価格の動向などが引き続き注目材料となりそうです。本記事は公表データと報道に基づく事実整理であり、将来の相場水準を保証するものではありません。
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